聖書100週間の特徴

 img05

聖書100週間は聖書をグループで祈りと分かち合いのうちに読む方法です。その特徴を挙げます。

  1. 全旧約・新約聖書を読みます
    共同体の中で週一度の集まりを持ち、旧約聖書から始めて新約聖書終わりまで、全聖書を信仰の心で祈りのうちに通読します。
  2. 全聖書を100週間で読みます
    好き嫌い、つまみ食いをしないで読みます。100週間とは旧約聖書を76週、新約聖書を39週です。その間年始年末、夏休み、祝日がありますので約3年半かかります。
  3. 全聖書を読み通します
    ミサや教会で聞く有名な箇所だけでなく、旧約聖書ではあまり読まれていない書や難解と言われている書の全部読みます。全聖書を読み通すことによって、神の啓示の発展と救いの歴史の全体を知ることができます。さまざまな書がそれぞれ時代を異にするにもかかわらず、全聖書が一貫していること、また旧約聖書は新約聖書を準備するだけでなく、神の啓示を相互に裏付け、確証を与えていることが分かります。
    神の子キリストを通して語られる救いの歴史のご計画を深く悟り、正しく理解できるように 全聖書を読みます。
  4. 聖書100週間の配分表に従って読みます
    参加者は決められた聖書の箇所を自宅で読みます。皆が同じ箇所を読んで集まります。
  5. 補助テキストを参照します
    聖書を読む助けとして『聖書100週間ⅠⅡⅢ』(マルセル・ルドールズ編集ドン・ボスコ社)を使います。このテキストは教会の伝統的な教えに沿ってまとめられています。
    主観的な解釈や 偏った読み方におちいらないための指導書です。
  6. 一人一人の感想を分かち合う
    この集まりで大切なことは、感想を述べることです。聖書100週間の特徴です。皆が聖書を読んで感じたことや、心に響いたことを自分の言葉で話します。純粋な感想であって、解釈や説明で はなく、説教やまとめでもありません。毎週読む神のことばを自分の生活体験と照らし合わされた感想を互いに分かち合います。感想を皆の前で話すことによって自分の信仰を恐れなく話す勇気が与えられます。神のことばが読む人の心を変えていくようになります。
  7. 他者の感想に心を開いて静かに聴く
    感想が述べられる間、沈黙して発言している人が感じた神のことばを、共に味わうように心を開いて聴きます。述べられる感想を批判すること、評価することを避けましょう。
    感想を述べてから、続いて祈ります。みことばにもとづく祈りの体験は信仰を育てるために大切です。
    皆は「主よ、私たちの祈りを聞き入れて下さい」と応えます。
  8. 担当司祭または指導者による説明が行われる
    感想が終わって休憩後に、来週までに読んでくる聖書の箇所の、重要な箇所や教えの説明があります。今までよんできた箇所とこれから読むところの関連、教会の典礼とのつながり、教会の教え、私たちの社会との関係などを補います。
  9. 復習する
    集会の始めに、前週に読んだ箇所の要点を復習します。教会の伝統的な教え、信仰の本質を把握するために読んだ聖書を整理し、重要な教えを再確認する大切な時間です。
  10. 教会共同体とのつながり
    「聖書100週間」は共同体のなかで信者が信仰を育てるための一つの道です。教会共同体と離れた存在ではなく、共同体として共に歩むグループです。共同体のミサの中で告げられるみことば”を共に聴き新しい光に照らされた共同体と共に信仰を宣言し、共に秘跡を受けてキリストにおいて一つに結ばれること、これが「聖書100週間」が目指すことです。